SPI・公務員試験 食塩水の濃度の計算を絵でわかりやすく

数学・情報
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ネットで見かける食塩水の濃度を求める計算方法の多くがややこしくてわかりづらいと思ったので、図を使ってまとめてみました。
計算の速さや派手さはありませんが、イメージがしやすくてミスが減ると思います。

例題1 濃度の異なる2つの食塩水を混ぜる

10%の食塩水150gに5%の食塩水100gを加えてできる食塩水の濃度を求めよ。

問題文の内容をまとめると次の表のようになります。

$\LARGE\mathbf +$ $\LARGE\mathbf =$ 

食塩水 [g]
$\Large 150$$\Large 100$$\Large 250$

食塩 [g]
$\Large 15$$\Large 5$$\Large 20$
濃度$\Large 0.1$$\Large 0.05$

上の表より、食塩水の濃度は次で計算できます。
\begin{align*}
\dfrac{20}{250}=0.08 \,.
\end{align*}

例題2 濃度の異なる2つの食塩水をある比率で混ぜる

15%の食塩水と12%の食塩水を1:2の割合で混ぜてできる食塩水の濃度を求めよ。

問題文の内容をまとめると次の表のようになります。

$\LARGE\mathbf +2$ $\LARGE\mathbf =$ 

食塩水 [g]

食塩 [g]
濃度$\Large 0.15$$\Large 0.12$

ここで、15%の食塩水の質量を$A\,\text{[g]}$とすると、上の表は次のように埋めることができます。

$\LARGE\mathbf +2$ $\LARGE\mathbf =$ 

食塩水 [g]
$\Large A$$\Large 2A$$\Large 3A$

食塩 [g]
$\Large 0.15 A$$\Large 0.24 A$$\Large 0.39 A$
濃度$\Large 0.15$$\Large 0.12$

上の表より、食塩水の濃度は次で計算できます。
\begin{align*}
\dfrac{0.39A}{3A}=0.13\,.
\end{align*}

例題3 複雑な操作をする場合

濃度20%の食塩水200gに対して、次の A ~ Dの手順で操作を行ったところ、濃度9%の食塩水200gができた。

A. ある重さの食塩水をビーカーから捨てる。
B. A で捨てた食塩水と同じ重さの純水をビーカーに加え、よくかき混ぜる。
C. A で捨てた食塩水の5倍の重さの食塩水をビーカーから捨てる。
D. C で捨てた食塩水と同じ重さの純水をビーカーに加え、よくかき混ぜる。

以上から、A で捨てた食塩水の重さを求めよ。
(2009年度 東京都公務員試験 より)

A で捨てた食塩水の重さを $x$ [g]として、問題文の内容をまとめると次の表のようになります。


A ⇒
B ⇒
C ⇒
D ⇒

食塩水 [g]
$200$$200-x$$200$$200-5x$$200$

食塩 [g]
$40$$18$
濃度$0.2$$0.2$$0.09$

また、AやCの食塩水を捨てる操作では濃度が変わらないこと、BやDの純水をビーカーに加える操作では食塩の量が変わらないことに着目すれば、上の表は次のように埋めることができます。


A ⇒
B ⇒
C ⇒
D ⇒

食塩水 [g]
$200$$200-x$$200$$200-5x$$200$

食塩 [g]
$40$$\small 0.2(200-x)$$\small 0.2(200-x)$$18$
濃度$0.2$$0.2$$\small\dfrac{0.2(200-x)}{200}$$\small \dfrac{0.2(200-x)}{200}$$0.09$

上の表で青色の部分は同じ値になることから、次の等式が得られます。

\begin{align*}
\dfrac{0.2(200-x)}{200} \times (200-5x) = 18\,.
\end{align*}

これを解くと、$x=20\,.$

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